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THE FLYING LIZARDS - THE FLYING LIZARDS (1979)

Flying Lizards


基本として流れるのはそのチープさ。
調べてみるとDavid Cunninghamという男が楽器が弾けないので
段ボール箱を叩いて多重録音を繰り返し作り上げたのだという。

惜しむらくは1曲目"Mandelay Song"。
このやけに高音のロシア民謡みたいな曲がどうも苦手だ。
2曲目"Her Story"はファンキーなベースに乗せて疾走するので、
こちらを1曲目にしたいくらいだ。
特にこの2曲目はYMOに多大な影響を与えたであろう。

"Summertime Blues"は人を食ったようなカバー。
こんなやる気のないカバーは当時なかったのではないか。

"Money"は「With The Beatles」にも収録されている
Beatlesもカバーした曲。これもチープなピアノにもってかれる。
恐るべきやる気のなさ。狙っていたとしか思えない。

B面は一気にテクノ方面へ。
クラフトワークのようなPOPさはなく、無機質なハイハットが
辺りを引き裂く"The Flood"
まるでAphex Twinを聞いているような
"Trouble"〜"Events During Flood"の流れは最高。

しかしこの雑多性は凄い。
あらゆるジャンルを包括していながら新しさまで見受けられる。
かつ音はどうしようもなくチープ。
このアルバムが後年に与えたインパクトはあまりにも大きい。
一人の多重録音の結果が音楽シーンを揺るがす。
それだけでも音楽を志すものにとっては計り知れない勇気を与えている。

THE FLYING LIZARDS ;
David Cunningham : instruments
| Flying Lizards, the | 23:59 | comments(3) | trackbacks(0) |
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